生き物の学名について#3

#1#2では主に学名のルールについて説明してきまし。今回は新種が見つかった場合学名がどのように決定されるかを見ていきましょう。

まず、新種が発見されて名前が付くまでのステップは

  • サンプリング
  • 同定(本当に新種か調べる)
  • 診断
  • タイプ標本の選定
  • 命名と執筆
  • 査読と公表

と、新種を発表するまでかなり手間のかかる作業が待っています。それぞれ説明していきます。

サンプリング

サンプリングはざっくり言うと新種と思われる個体の採集です。新種と思う生き物を採集し、その環境の記録を取ります。生きた状態で保存は基本的に難しいので写真で様々な角度から撮影し、終わったら標本にするのが一般的です。

分類学的検討

本当に新種なのかを確かめる作業です。図鑑や過去の論文などのデータを読み漁り、既存の種ではないことを証明する必要があります。この際最新の論文や図鑑だけではなく100年以上前の文献を探すこともあります。他にも博物館に足を運び自分の標本とタイプ標本を見比べたりします。

診断

新種と思われる生き物の外見を言葉と数値で定義していきます。体長、各部位の比率、毛の数などを調ると同時にDNA解析も行い近縁種と遺伝的にどれだけ離れているかなど確認します。

タイプ標本の選定

学名の定義で触れたタイプの原則に従い、その種の基準となる標本を選定します。当然、成体で体の欠損のなく完全な個体が選ばれます。この基準となる標本は「ホロタイプ」といい、博物館や研究機関などで半永久的に保存できるよう寄託されます。

命名と執筆

いよいよ名前をつけます。ここでICZN(動物)やICN(植物)のルールに従って被りがないか、ラテン語になっているかを確認しながら名前をきめます。

さらに記載論文の執筆を行います。その生き物の特徴、タイプ標本の所在、名前の由来などをまとめた論文を描きます。

査読と公表

査読は別の専門家や研究者が論文をチェックします。調査方法は正しいか、本当に新種かなどを確かめます。

審査を通過し雑誌に掲載されると種として登録され世界共通の名前になります。

まとめ

このように膨大な手間と時間をかけて新種を登録します。実際、新種かな?と思っても発表の手間が大変で誰も論文を発表したがらない生き物も多く存在します。

テレビ番組で「新種発見か!?」という話題になってもその後音沙汰がないのは新種発表に膨大な時間がかかるためです。

今回はブログの練習用に学名について色々書いていきましたが、間違っていたり、今は変わっているルールなどあると思います。「とても手間がかかる作業なんだなぁ」程度の参考にしてください。

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